simplestarの技術ブログ

目的を書いて、思想と試行、結果と考察、そして具体的な手段を記録します。

CubeWalk: go言語cacheサーバーのリージョン選定

前書き

先月、こちらに登壇して PlayFab の CloudScript で同時実行を回避しつつ、不正させないゲームのためのアイディアを語ってみたのですが
jpfug.connpass.com
質問者から CloudScript が実行されている場所って US West オレゴンだから、日本にキャッシュサーバー置くと
結果的に情報路が長くなって、片道 1.3万キロメートルだから、理論上通信に最小 0.1 秒ほどの不要な遅れが足されて
あと日本でサーバー立てる方がランニングコストも通信費も高いですよね

とご指摘いただいたのです。

なるほど、go言語キャッシュサーバーを US West オレゴンに置いて、そこにアクセスする CloudScript も用意して
実際の通信速度に差が 0.1 秒ほど出るのか試してみますね!

やったこと

以前行った時のログをたよりにドキュメントを読み直し 東京リージョンと同じ構成でオレゴンリージョンにも同じ golang キャッシュサーバーを構築します。
simplestar-tech.hatenablog.com

まず、自宅(日本、東京)の pc からリクエストをそれぞれの golang サーバーに送ってヘルスチェックレスポンスが返ってくるまでの時間を計測

東京リージョンは 110~180 ms を要してました。
オレゴンリージョンは 610~680 ms を要してました。

この、それぞれのサーバーにヘルスチェックリクエストをする PlayFab CloudScript を javascript で実装し
自宅(日本、東京)の pc 上で実行する Unity クライアントから、CloudScript を呼び出してヘルスチェックレスポンスが返ってくるまでの時間を計測しました。

東京リージョンは 650~700 ms を要してました。
オレゴンリージョンは 220~300 ms を要してました。

結果

日本・東京の Unity クライアントから、PlayFab CloudScript を呼び出して golang のキャッシュサーバーのレスポンスを確認して Unity に戻ってくるまでの時間を計測しました。
サーバーの場所:
東京リージョンは 650~700 ms を要してました。
オレゴンリージョンは 220~300 ms を要してました。

PlayFab の PlayStream には、CloudScript 呼び出しの詳細が json で記録されますが
東京リージョンに置いた golang キャッシュサーバーにヘルスチェックを返してもらうのに "ExecutionTimeSeconds": 0.5307192
オレゴンリージョンに置いた golang キャッシュサーバーにヘルスチェックを返してもらうのに "ExecutionTimeSeconds": 0.0244125

PlayFab のスタジオのリージョンを日本にできればいいんだけどね…オレゴンにあるのは間違いない
今は東京リージョンにキャッシュサーバーを置くのは間違い確定なので、しばらくオレゴンリージョンに置いて作業を進めます。